キーエンス製のXG-X1000/2000シリーズを使用することがあったので備忘録として記事にしました。
XG-X1000/2000については下記リンクから公式ページへ移行しますので、ご参照してみてください。
今回は、XG-X1000/2000シリーズ(以下:XG-Xシリーズ)の【検査設定No.】切替のラダー図について紹介していきます。
PLC側からXG-Xシリーズのコマンドに数値を格納してから、コマンドを要求すると検査設定を任意の番号に切り替えることが出来ます。
設定
今回は、Ethernet/IPで通信制御を行います。(この記事では、PLC側の設定のみをご紹介しますので、ご了承下さい。)
今回使用するPLCは【KV-7500】としました。XG-Xシリーズが【XG-X2000】を選択しました。(各アドレス等についてはデフォルトのままです。)
設定後、【ユニットデバイス登録】を選択して、機器を選択し、登録を押すと指定されたアドレスにサンプルコメントが反映されます。
ラダー
では、次にラダーについて紹介します。
その前に、XG-Xシリーズ側とPLC側のコマンド処理フローを確認していきます。(下図がフローとなります。)
上図のフローを元に製作したラダー図が下図の通りとなります。
上図を分割して紹介します。まず初めの条件やインターロック、パラメーター関係の箇所についてです。
この回路では、まず初めに条件とインターロック(IL)を定義しています。条件としては、XG-Xが運転中であるのと、エラー信号を出していないことを条件としています。(XG-X側が”設定中”だと、RUN信号がOFFになります。)
インターロックでは、Cmd Ready FlagがONで、Cmd ErrorがOFFであることをインターロックとしています。
基本的に、切替FLAGが実行時にインターロックがOFFしていたら実行はしません。実行中に条件がOFFになると実行が遮断されるようにしています。(切替FLAGは任意のトリガです)
次に、実行フラグがONすると、切替実行が実行されて、コマンドとパラメーターに数値を転送します。今回使用しているコマンドとパラメーターの数値の意味は下記の通りとなります。※:検査設定Noを直接数値を転送していますが、基本的には、多品種に対応できるようにデータレジスタの方が好ましいです。)
- ”31” 検査No切替コマンド
- “1” 切替先のSDカード
- ”2″ 検査設定No.
次に、残りの回路について紹介します。
切替回路が実行されたら、Cmd Request をONにします。
XG-X側から、Cmd Complete FlagがONしたのを確認して切替回路が完了したとし、回路を遮断します。(この回路がOFFとなるとCmd Request もOFFとなります)
さいごに
今回のXG-X側の【検査設定No.】の切替回路について紹介しました。下記がまとめです。
- Cmd Ready FlagがONしていることを確認
- XG-X側が運転中であることを確認
- 実行回路開始時にコマンド、パラメーターを指定のアドレスに転送する
- Cmd Complete FlagがONしたことを確認して実行回路を遮断する